本堂に入ると、まず目に入るのが広々としたこちらの外陣(げじん)です。ご本尊様がいらっしゃる場所の手前にあるこの場所はとても大切な役割を担っています。
浄土真宗のお寺の特徴として、この外陣が特に広く設計されていることが挙げられます。それは浄土真宗では聴聞(仏さまのお話を聞くこと)をとても大切にしているためです。そのためたくさんの人が集まって仏さまのお話を聞けるよう、他の宗派よりも広く設計されているのです。
また、この広い空間は、「誰もが平等」という教えを表しています。賢い方であろうと、愚かな者であろうと、皆同じように座ってお念仏を称える。そんな思いが、この広い外陣に込められているのです。
このように、外陣は単なる広い場所ではなく、浄土真宗の教えや、地域の人々の思いが詰まった大切な空間といえます。皆で集まり、語り合い、お念仏を称える。そんな温かい場所、それが浄土真宗のお寺の外陣なのです。